飲み会を断って帰ってきた水曜の夜。「ごめん、今日ちょっと体調が…」って言ったけど、嘘です。ただ人と喋る体力が残ってなかっただけ。シャワー浴びて、髪も乾かさないまま布団にダイブして、スマホの画面だけが暗い部屋で光ってる。こういう夜って、なんか妙にエネルギーが余ってるんだよな。社交に使うべきだった気力が、そのまま電子マンガの海に流れ込んでいく感じ。
DMMブックスのおすすめ欄をぼーっとスクロールしてたら、目に飛び込んできたのが『パラレルパラダイス』。表紙の美少女騎士のビジュアルがまず強い。で、作者名を見て「岡本倫…?」ってなった。『極黒のブリュンヒルデ』の人じゃん。あの、設定は天才的なのにどこかぶっ飛んだ方向に振り切ってくる鬼才の。いや待って、ジャンルが「SF、ファンタジー」で、あらすじ読んだら「少女だけが存在する世界」って書いてある。なにそれ。なにそのパワーワード。
普段の私なら「はいはい、男の夢ね」ってスルーしてたかもしれない。でもこの夜の私は、断った飲み会の罪悪感と、明日も普通に仕事がある現実の間で、ちょうどいい具合に判断力が溶けていた。気づいたら1話を開いていて、そこからページをめくる指が止まらなくなった。なんだこれ。なんだこの異世界の設定は。疲れた脳みそに、ストレートに殴り込みをかけてくる作品だった。
今日のユウのため息 ── 美容・おしゃれへの無関心 ──

…まあ、愚痴はこのへんにして。今日の本題いくわ。
作品情報 ── パラレルパラダイス

| 作品名 | パラレルパラダイス |
|---|---|
| 作者 | 岡本倫 |
| シリーズ | パラレルパラダイス |
| ジャンル | SF, ファンタジー, DMMブックス限定特典付き |
要するにこういう話だ。男子高校生の太多陽太くんが、なぜか異世界に迷い込む。そこは女の子しかいない世界。森の中で出会った美少女騎士のルーミと、神の化身から「交尾しろ」と命じられる。触れただけでルーミが極限まで発情する。……うん、あらすじだけ読むと完全にどうかしている。
でもね、これが岡本倫作品なわけよ。単なるお色気ファンタジーで終わるわけがない。「少女だけが存在する世界」って、冷静に考えたらものすごく歪な設定だし、「神の化身から命じられる」っていうのも、裏に何かありそうな匂いがプンプンする。あらすじを読む限り、この世界にはただのハーレム楽園じゃない闇が潜んでそうなんだよな。
一行でまとめるなら「普通の男子高校生が、女の子しかいない異世界でSEXYな使命を背負わされる話」。……文字にするとすごいな。でも岡本倫がやるからこそ、ただのラッキースケベで終わらない予感しかしない。そこが怖いし、そこが面白い。
見どころ①:「女の子だけの世界」って、楽園に見えて地獄の入口でしょ
あらすじを読んだ時点で、私の中の何かがざわついた。「少女だけが存在する世界」。一見すると、ある種の夢みたいな設定だ。でもそこに岡本倫という作家の名前が乗っかった瞬間、これは絶対にただのユートピアじゃないって直感が走る。だって『極黒のブリュンヒルデ』の人だよ? 美少女を出しておいて、その裏で容赦ないことをやってくる人だよ?
この手のジャンルの作品って、設定の「なぜ」が面白いかどうかで全然違ってくる。なぜこの世界には女の子しかいないのか。なぜ神の化身は主人公に交尾を命じるのか。なぜ触れただけで極限まで発情するのか。あらすじだけでもう疑問が三つも四つも湧いてくる。これ、設定の裏側を考え始めたら止まらないやつだ。
私は事務職で、毎日ルーティンの書類仕事をしてる人間だけど、だからこそ「なぜ?」が散りばめられた物語に弱い。現実の仕事には「なぜこの書式なんですか?」「昔からそうだから」しかないからね。意味のある謎を追いかけられるって、それだけで贅沢なエンタメなんだよ。
SFとファンタジーが両方ジャンルに入ってるのも気になる。異世界ファンタジーだけじゃなくてSF要素もあるってことは、この世界の成り立ちにちゃんとした仕掛けがある可能性が高い。パラレルパラダイスというタイトルも、「並行世界の楽園」って意味だろうけど、楽園が楽園のままで終わるはずがない。そういう不穏さごと楽しめる人には、たまらない設定だと思う。
見どころ②:陽太くん、その状況で正気を保てるの天才すぎない?
主人公の太多陽太。男子高校生。いきなり異世界に飛ばされて、女の子しかいない世界で「交尾しろ」って命じられる。……いや、情報量が多すぎる。普通の高校生がその状況に置かれたら、まず混乱で動けなくなるでしょ。あらすじを読む限り、彼がどういうリアクションをするのかがまず気になる。巻き込まれ系の主人公って、そのリアクションの良し悪しで作品の面白さが決まると私は思ってる。
で、ルーミ。美少女騎士。騎士ってことは、この世界には何かと戦う必要があるってことだよね。女の子だけの世界で、何と戦ってるんだろう。触れられただけで極限まで発情するっていう設定も、なんというか……ツッコミどころ満載なんだけど、岡本倫作品だからきっとそこにも理由があるんだろうなって思わされる。ただのサービスシーンのための設定じゃないと信じたい。いや、サービスシーンとしても強いんだろうけど。
私の職場にはルーミみたいな「美少女騎士」はいない。いるのはミカ先輩(愚痴が長い)とタナカ課長(話を聞かない)だ。でもさ、陽太くんの「知らない世界に放り込まれて、わけのわからないルールに従わされる」って構図は、なんか新入社員の頃の自分を思い出す。「なんでこれやるんですか?」「決まりだから」。……神の化身も上司も、やってること変わらないじゃん。
あらすじに出てくる「神の化身」も気になる存在だ。命じる側のキャラクターって、その作品の世界観の根幹を握ってることが多い。味方なのか敵なのか、そもそも信用していいのか。この手の「上から命令してくる存在」に対して、主人公がどう向き合っていくのかが、たぶんこの作品の芯になっていくんじゃないかと思う。
見どころ③:深夜のスマホで浴びる背徳感、これぞ大人の嗜み
正直に言う。この作品、ジャンル的に「SEXYファンタジー」をガッツリ謳ってるわけで、そこに惹かれないと言ったら嘘になる。日中は真面目に書類を処理して、敬語を使って、コンプライアンス研修を受けて、「ハラスメントとは」みたいなe-ラーニングをこなしている私が、深夜の布団の中でこういう作品を開いている。この背徳感が、なんかいい。ダメな大人をやってる感じがいい。
でもこの作品のすごいところは、あらすじを読む限り、セクシーさだけが売りじゃなさそうなところだ。岡本倫という作家は、エロとグロとSFをぐちゃぐちゃに混ぜて、その中から予想外のストーリーを引っ張り出してくる人だと思ってる。だから「美少女てんこ盛り」という看板の裏に、どんな仕掛けが隠されてるのかを探る楽しさがある。お色気で引っ張りつつ、気づいたら世界の謎に引きずり込まれてるパターン。
とはいえ、私は結局明日も会社に行く。パラレルワールドの楽園なんか存在しないし、誰も私に「使命」なんて与えてくれない。与えられるのは「月末の棚卸し」と「来週の会議資料」だけだ。でもだからこそ、深夜にこういう振り切った作品を読む時間が、私にとっての小さな楽園なんだよな。パラレルパラダイスは画面の向こうにある。現実に戻るボタンは、スマホのホーム画面を押すだけ。その手軽さが、ありがたくもあり、ちょっと切ない。
見どころ④:「命じられるままに動く」って、それ私の毎日じゃん
「神の化身から交尾を命じられる」。字面だけ見るとぶっ飛んでるけど、構造を抽出すると「上位存在から理不尽な指令を受けて従わざるを得ない」ってことでしょ。……それ、会社員じゃん。タナカ課長から「この資料、今日中にまとめて」って言われて、「え、今15時なんですけど」って思いながらも「わかりました」って答える私と何が違うの。違うのは相手が神か課長かってことと、命じられる内容の方向性だけだ。
陽太くんは少なくとも異世界で美少女に囲まれてる。私はオフィスでタナカ課長とミカ先輩に囲まれてる。この差よ。でもさ、「よくわからないルールの世界に放り込まれて、とりあえず言われたことをやる」っていう状況そのものに、働く人間なら妙な親近感を覚えると思うんだよな。
同じように疲れてる人、深夜にスマホでマンガ読んでる人、明日も理不尽な指令が飛んでくるとわかってる人。この作品を読んで、「少なくとも私の上司は神の化身じゃないだけマシか」って思えたら、それだけで読んだ甲斐がある。……いや、やっぱりマシじゃないかもしれないな。神の化身のほうがまだ話が通じそう。
ユウの本音まとめ
正直、あらすじを最初に読んだ時は「また男の夢系か」と思った。でも作者が岡本倫だと知った瞬間に、「これ、絶対にただのハーレムものじゃないやつだ」ってスイッチが入った。少女だけの世界、神の化身、触れただけで発情する体質。表面上はぶっ飛んだセクシーファンタジーなんだけど、その裏に潜んでそうな世界の秘密が気になって仕方ない。序盤から設定の情報量がすごくて、疲れた頭にはちょうどいい刺激だった。
DMMブックスの限定特典画像付きっていうのも地味にポイントが高い。どうせ読むなら特典があるほうがいいに決まってる。こういうちょっとした「お得感」が、深夜テンションの財布の紐を緩めてくるんだよな。まんまとやられてる自覚はある。
現実はパラレルパラダイスじゃない。明日も私は事務机に座って、エクセルと向き合って、タナカ課長の「ちょっといい?」に身構える毎日だ。でも、夜の布団の中でスマホを開けば、この振り切った異世界が待ってる。それだけで、断った飲み会の罪悪感なんかどこかに消えていく。この作品は、疲れた大人が深夜に一人でこっそり読むのにちょうどいい。明日の朝、通勤電車で思い出してにやけないように気をつけないと。

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