残業後、終電間際の電車に揺られながら、もう何も考えたくなくてスマホを開いた。SNSも見たくない、ニュースも見たくない、ただ脳を溶かしたい。そんな気分で電子書籍アプリの「あなたへのおすすめ」を無心でスクロールしていたら、目に飛び込んできたのがこのタイトルだった。『追放された転生重騎士はゲーム知識で無双する』。……長い。タイトル長い。でもね、「追放」「転生」「無双」っていう三種の神器が全部入ってるの、もうそれだけで私の疲れた脳が「はい、読みます」って即答した。
表紙を見た瞬間、重厚な鎧を纏ったキャラクターが堂々と立っていて、なんかこう……強そう。今日一日、上司のタナカ課長に書類の不備を3回指摘されて、ミカ先輩には「もうちょっと確認してから出して」って言われて、自己肯定感がマイナス域に突入していた私には、この「強い存在」がもう眩しかった。
で、「まあ1話だけ……」って読み始めたのが運の尽き。気づいたら乗り換え駅を2つ過ぎていた。終電逃したわけじゃないけど、家に着くのが30分遅れた。でも後悔はしていない。だって、久しぶりに「続きが気になる」っていう感情を取り戻せたから。残業で消耗した心に、このマンガはちょっとだけ火をつけてくれたのだ。
今日のユウのため息 ── 休日の虚無感 ──

…まあ、愚痴はこのへんにして。今日の本題いくわ。
作品情報 ── 追放された転生重騎士はゲーム知識で無双する

| 作品名 | 追放された転生重騎士はゲーム知識で無双する |
|---|---|
| 作者 | 猫子, 武六甲理衣, じゃいあん |
| シリーズ | 追放された転生重騎士はゲーム知識で無双する |
| ジャンル | バトル・アクション, 異世界系, ファンタジー |
要するにこういう話。主人公のエルマは、剣聖っていうめちゃくちゃ偉い血筋の家に生まれたのに、15歳の「加護の儀」で引いたクラスが「重騎士」。この世界では重騎士は典型的なハズレ枠で、「ステータスが偏ってる」「スキルが使えない」「臆病で怠惰な人間がなるクラス」とまで言われている。そのせいで次期当主の座を奪われ、実家から追放される。……いや、15歳で追放って。ブラック企業どころの話じゃない。
でもエルマには秘密がある。彼は転生者で、この世界がかつて遊び尽くしたゲームの世界だと知っている。そして重騎士こそが「最強のクラス」だということも。周囲からは見下されてるけど、本人だけが真の価値を知っている。その知識をフル活用して、効率的に世界を攻略していく——っていう、「ハズレと言われたものが実は大当たり」パターンの異世界転生もの。一行でまとめるなら、「ゲーム廃人の知識が異世界で最強の武器になる話」。……ゲーム廃人、現実でも報われてくれ。
見どころ①:「ハズレ」が「最強」に変わる設定、天才すぎない?
この作品の設定で一番グッときたのは、「周りが全員間違っていて、主人公だけが正解を知っている」という構造。重騎士というクラスは、この世界の常識では完全なハズレ。偏ったステータス、使い所のないスキル、そんなレッテルを貼られている。でもエルマだけが、前世のゲーム知識でその真のポテンシャルを理解している。この「情報格差」が物語を動かすエンジンになっているのが、もうたまらなく面白い。
あらすじを読む限り、エルマは力任せのゴリ押しじゃなくて、「知識」で無双するタイプ。ゲームを遊び尽くした経験から効率的な攻略法を知っていて、それを実践していく。これって要するに、「経験と知識が正当に評価される世界」なんだよね。現実では、どれだけ経験を積んでも「そんなやり方は前例がない」って却下されるのに。あらすじの時点で「この世界の効率的な攻略を始める」って書いてあるの、もうワクワクが止まらない。
そしてクラスシステムっていう設定がまたいい。加護の儀で運命が決まるっていう、一種のガチャ要素。15歳でSSRを引けば勝ち組、ハズレを引けば追放。……なんかこれ、就活に似てない? 新卒カードっていう一発勝負で配属先が決まって、「ハズレ部署」に飛ばされたらそこから這い上がるのが大変みたいな。エルマは「ハズレに見えて実は当たり」を引いたわけだけど、その価値を周りが認めてくれないっていうのがまたリアル。
この手のジャンルの醍醐味って、「見る目のない連中が後から後悔する」展開だと思うんだけど、それを支える世界設定がしっかりしていそうなのが嬉しい。ゲームの世界がベースになっているから、スキルやステータスにちゃんとロジックがあるんだろうなって。「なんか知らないけど強い」じゃなくて「理由があって強い」のが好きな人には刺さるはず。
見どころ②:エルマ、お前の冷静さを私にも分けてくれ
主人公エルマの何がいいって、あらすじから察するに「追放されてもブレない」ところ。普通、15歳で実家から追い出されたら心折れるでしょ。次期当主の座も奪われて、「役立たず」って罵られて。でもエルマは前世の知識があるから、自分が引いたクラスの本当の価値を知っている。だから動揺しない。この「周りに何を言われても、自分の価値を自分で分かっている」っていう強さ、ちょっと泣きそうになる。私なんか、タナカ課長に「この資料、もう少しなんとかならなかった?」って言われただけで3日くらい引きずるのに。
エルマの父親(剣聖)のセリフが「役立たずめ……剣聖の息子でありながら、こんな大ハズレを引こうとは!」って、もうこれ読んだだけで胃が痛くなった。自分の子どもを能力だけで判断して切り捨てる親。いるよね、こういうタイプ。うちのタナカ課長も「結果がすべて」が口癖だし。エルマを追放した側の人間たちが、この先どういう目に遭うのか……あらすじだけでもう想像してニヤニヤしてしまう。いわゆる「ざまぁ」展開への期待が膨らんで仕方がない。
この手の作品だと、追放後に出会う仲間たちの存在も気になるところ。エルマの実力を正当に認めてくれる人たちが現れるんだろうなって想像するだけで、もうあったかい気持ちになる。職場のユナちゃん(後輩)が「ユウさんの仕事、いつも助かってます」って言ってくれた時の、あのじんわりくる感じ。エルマにもそういう「ちゃんと見てくれる存在」がいてほしい。いや、いるはず。タイトルに「無双」って入ってるんだから、きっとエルマの周りには彼の強さを認める人たちが集まってくるんだと思う。
見どころ③:「ハズレを引いても終わりじゃない」という爽快感がくれるもの
この作品のジャンルはバトル・アクション。追放された主人公がゲーム知識で無双するっていう構造上、戦闘シーンでの「格上だと思われていた相手を圧倒する」瞬間が最大の見どころになるはず。そしてこの爽快感が、疲れた社畜の心にめちゃくちゃ効くのだ。
重騎士っていうクラスが「ハズレ」だと思われているからこそ、エルマが真の実力を見せた時のギャップが際立つ。「こいつ重騎士だろ? 雑魚じゃん」って侮ってた敵が、次の瞬間には地面に沈んでいる——みたいな展開がこの手のジャンルの王道だけど、何回読んでも気持ちいい。現実では味わえない「見返してやる」の究極形。しかもエルマの場合、ただのパワーじゃなくてゲーム知識に基づいた戦略的な無双だから、「頭を使って勝つ」っていう知的な爽快感もありそう。
小説家になろうの年間総合ランキング1位を取ったっていうのも頷ける。「ハズレクラスが実は最強」「追放した側が後悔する」「ゲーム知識で効率的に攻略」——この三拍子が揃ったら、もう脳汁が出ないわけがない。レベルアップして、スキルを磨いて、周囲の評価がひっくり返っていく。その過程を見守るのが最高に楽しいんだよね。……でもまあ、どれだけエルマの無双を堪能しても、朝になればアラームが鳴って、私はまた満員電車に押し込まれるんだけど。それでも、「昨日読んだあのシーンの続きが早く読みたい」っていう気持ちが、重い体を布団から引っ剥がしてくれたりする。爽快感って、読んでる間だけじゃなくて、その余韻が翌日の燃料になるから侮れない。
見どころ④:「ハズレ配属」された全ての社畜に捧ぐ
エルマの境遇って、社会人に置き換えるとめちゃくちゃ分かりやすい。期待されていた配属先じゃなかった。周りからは「あの部署に行くなんてハズレだな」って言われた。上の人間からは見切りをつけられた。……これ、新卒で「希望と全然違う部署に飛ばされた」人の話そのものじゃない? 私だって事務職に配属された時、同期の営業組から「事務って楽そうでいいね」って言われた記憶がまだ消えない。楽じゃないわ。
でもエルマは、そのハズレ枠の中に「本当の価値」を見出して、自分の力で成り上がっていく。これがもう、心の栄養剤。「今いる場所がハズレでも、やり方次第でひっくり返せる」っていうメッセージ、フィクションだって分かっていても響く。月曜の朝、通勤電車の中でこのマンガの続きを読んだら、ちょっとだけ背筋が伸びそうな気がする。いや、伸びないかもしれないけど、少なくとも「今日も一日耐えよう」くらいの気力は湧く。
タナカ課長に「もっと効率よくやれ」って言われるたびに、エルマのゲーム知識による効率攻略を思い出して心の中で「私だってやり方知ってたら無双できるんですけどね」って呟こうと思う。
ユウの本音まとめ
正直、「追放」「転生」「無双」が全部入ったタイトルを見た時、「またこのパターンか」って思わなかったと言えば嘘になる。でも読み始めたら、そんな斜に構えた気持ちはどこかに消えていた。重騎士というハズレクラスの設定がしっかりしていて、エルマがゲーム知識を使って論理的に攻略していく構造が面白い。「なんか知らないけど強い」じゃなくて「知っているから強い」。この違い、大きい。知識と経験がちゃんと武器になる世界は、現実で報われない私たちにとって最高のご褒美だ。
なろうの年間ランキング1位を取ったという実績も伊達じゃなさそう。あらすじの時点でこれだけワクワクさせてくるんだから、読み進めたらもっとやばいことになるんだろうなって予感がある。次の休みに一気読みしたいし、正直、有給使ってでも読破したい。タナカ課長、すみません、明日ちょっと体調悪いかもしれません。
現実はハズレクラスの連続だし、ゲーム知識で無双もできないし、追放してきた上司に「ざまぁ」もできない。でも、こういうマンガを読んで脳内だけでも無双させてもらえれば、明日もなんとか出社できる。エルマ、お前の無双を見届けるために、私は今日も生きる。

コメント