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【深夜の現実逃避】『異世界メイドの三ツ星グルメ 現代ごはん作ったら王宮で大バズリしました』で空腹と心が同時に満たされた件

給料日前のカップ麺を啜りながら、スマホの電子書籍アプリを開いた夜だった。68円のPBカップ麺、味はまあ、うん、塩分。それ以上の感想は出てこない。お湯を注いで3分待つ間に何か読もうと思って、おすすめ欄に出てきたのがこの作品だった。『異世界メイドの三ツ星グルメ 現代ごはん作ったら王宮で大バズリしました』。タイトル長い。長いけど、「現代ごはん」と「王宮で大バズリ」のワードが目に入った瞬間、もう指が勝手にタップしていた。だって今まさに、味気ないカップ麺を啜ってる自分がいるわけで。「美味しいごはん」という概念に飢えてるのは私も同じだった。

表紙がまた良かった。美味しそうな料理と、可愛いメイドさん。なんかもう、この絵面だけで勝ちじゃないですか。異世界×料理って、一番平和で一番幸せなジャンルだと思うんですよ、私は。誰も死なない(たぶん)、血も流れない(たぶん)、ただひたすら美味しいものを作って周りが幸せになるやつ。最高じゃん。カップ麺の蓋を剥がすのも忘れて読み始めて、気づいたら麺がのびのびになっていた。でも全然悔しくなかった。だってスマホの中にはプリンとかポテチとかドーナツとかピザが並んでいたから。目で食べた。カロリーゼロ。

今日のユウのため息 ── 家事の限界 ──

限界OLユウ - 家事の限界

今日、仕事から帰ってきて玄関開けた瞬間、なんかもう空気が重かった。物理的に。シンクに積み上がった食器がそろそろ芸術作品みたいになってて、マグカップの上にお茶碗が絶妙なバランスで乗っかってる。あれ誰が積んだんだろう。私しかいないんだけど。洗濯物は三日前に干したやつがまだベランダに揺れてて、もはや外気に馴染みすぎてカーテンの一部みたいになってる。取り込んでも畳む場所がないから、結局ソファの上に山を作るだけなんだよな。

帰ってきてまずやったこと、シンクの食器を見なかったことにしてソファに座ったこと。座った瞬間、背中から腰にかけてバキバキって音がした気がする。一日中デスクでキーボード叩いて、帰ってきたら家事って、何の罰ゲームなんだろう。床には先週届いたAmazonの段ボールがまだ開封されたまま転がってて、中身だけ取り出して箱はそのまま。畳んで資源ごみに出すっていう、たったそれだけの工程がこなせない自分が地味にしんどい。会社ではファイリングとかきっちりやってるのに、自分の部屋のことになると途端にこのザマ。誰に見せるわけでもないから、まあいいかって毎日先送りにしてたらこうなった。

でもさ、今日はもう無理。腰が限界。立ち上がるたびにおばあちゃんみたいな声出てるし。食器は明日の朝の私に託す。明日の私、ごめん。…まあいいや、マンガ読も。

…まあ、愚痴はこのへんにして。今日の本題いくわ。

作品情報 ── 異世界メイドの三ツ星グルメ 現代ごはん作ったら王宮で大バズリしました

異世界メイドの三ツ星グルメ 現代ごはん作ったら王宮で大バズリしました
作品名異世界メイドの三ツ星グルメ 現代ごはん作ったら王宮で大バズリしました
作者U4, モリタ, nima
シリーズ異世界メイドの三ツ星グルメ 現代ごはん作ったら王宮で大バズリしました
ジャンル異世界系, ファンタジー, 料理・グルメ・レシピ

要するにこういう話だ。主人公のシャーリィは、現代日本の記憶を持ったまま異世界に転生したメイドさん。でも転生先の異世界には、ファーストフードもラーメンもない。……いや、それ地獄では? 私なんて仕事帰りのコンビニスイーツだけで生きてるのに、それすらない世界って考えただけで無理。シャーリィも同じ気持ちだったんだろう、「美味しいものがないなら自分で作るしかない」って前世の知識を活かして料理を始めるわけだ。

そしたらある日、王子様のおやつを作るメイドとして王宮にスカウトされちゃう。王宮で作るのがプリンとかポテチとかドーナツとかピザ。私たちが毎日なんとなく食べてるものが、異世界では「世にも珍しい料理」として大騒ぎになるという。一行でまとめると、「前世の記憶を持つメイドが現代グルメで異世界の王宮を制圧するお話」。チートスキルが剣でも魔法でもなくて、料理の知識っていうのがもう、平和の極み。好き。

見どころ①:「知ってる味」が最強の武器になる世界、ずるくないですか

この作品の設定で一番ずるいのは、シャーリィが作る「すごい料理」が、私たちにとっては全部「知ってる味」だってこと。プリン、ポテチ、ドーナツ、ピザ。コンビニで100円台で買えるものばかり。でもそれが異世界の王宮では誰も見たことない、食べたことない、革命的な料理として扱われる。この「日常の逆転」がたまらなく気持ちいい。

だって考えてみてほしい。私が今この瞬間、68円のカップ麺を食べているこの知識が、どこかの世界では天才と呼ばれるかもしれないってことですよ。プリンの作り方なんて、卵と牛乳と砂糖があればなんとかなるじゃないですか(たぶん)。でもそれを知ってるだけで王宮に召し上げられるって、最高のチートでしょ。剣を振るう才能もない、魔法の適性もない、でも「カラメルの作り方を知っている」だけで人生が変わる。そういう世界に生まれたかった。切実に。

あらすじを読む限り、シャーリィは最初から王宮にいたわけじゃなくて、地道に料理を作り続けてたら見出されたっぽい。このコツコツ積み上げてきたものが報われる流れ、料理グルメものの王道なんだけど、何回食べても美味しい。王道ってそういうものだから。しかも舞台が王宮ってことは、きっと身分の違いとか宮廷の人間関係とか、料理だけじゃ済まないドラマもあるんだろうなって想像できる。料理の腕一本で異世界の権力の中心に飛び込んでいくメイドさん、応援するしかない。

それにしても、「おやつ担当メイド」って肩書き、最高じゃないですか。私だって「おやつ担当事務員」になりたい。経理処理とか電話対応じゃなくて、おやつ作って褒められる仕事がしたい。そんな求人ない? ないよね。知ってた。

見どころ②:シャーリィ、あなたは私が理想とする全てだ

シャーリィというキャラクター、あらすじだけでもう好きになってしまった。前世の記憶を持ちながら異世界で「美味しいものが食べたい」というシンプルな欲求に突き動かされて行動する。このモチベーション、わかりすぎる。だって人間って結局、美味しいもの食べてる時が一番幸せじゃないですか。世界を救いたいとか、魔王を倒したいとか、そういう壮大な目標じゃなくて、「美味しいごはんが食べたい」。この等身大さがいい。私みたいな人間でも共感できる主人公って、それだけで存在がありがたい。

王子様のおやつを作るってことは、当然王子様との絡みもあるんだろうなって察してしまうわけで。料理を通じて距離が縮まる展開、もうそれだけで尊いのよ。自分が作ったものを美味しいって食べてもらえるのって、この世で一番の褒め言葉だと思う。私はせいぜい「この資料わかりやすいですね」しか言われないけど、あれとは比べ物にならない幸福感がそこにはあるはず。シャーリィが料理を出して、相手が美味しいって顔をする、その瞬間のために読んでるまである。

王宮が騒然とするってことは、シャーリィの料理に惹かれるキャラがどんどん増えていくんだろうな。こういう「主人公の才能に周囲が驚く」展開、料理系の作品だとより映えるんですよ。だってリアクションが食のリアクションだから。美味しいものを食べた時の人の顔って、どんな戦闘シーンより表情豊かだと思う。タナカ課長も会議中はあんな険しい顔してるくせに、ランチの天ぷらそば食べてる時だけは人間の顔してるもんな。食べ物の力って偉大。

あと、メイドという立場から王宮の中枢に関わっていく構図も気になる。身分が低いからこその苦労とか、それを料理の力で乗り越えていくとか、そういう展開があるなら最高に応援しがいがある。ユナちゃん(後輩)が入社したての頃、会議でお茶出すだけの存在だったのに今や企画書バンバン出してるの見て泣きそうになったことあるんだけど、シャーリィにも同じ気持ちになりそう。下から這い上がる人間を見るとダメなんだ、私は。

見どころ③:深夜にこれを読むと、胃袋ごと異世界に飛ばされる

この作品、癒しの暴力だと思う。異世界系でありながら料理・グルメ系でもあるって、つまり「ここではない世界」と「美味しいごはん」の二重の癒しが同時に押し寄せてくるってことだ。疲れた人間にこの二つを同時に浴びせるの、もはや治療行為では? 保険適用してほしい。

プリン、ポテチ、ドーナツ、ピザ。タイトルやあらすじに出てくるメニューがどれもこれも「疲れた時に食べたいもの」ばかりなのがまたずるい。しかもそれが異世界の美麗な王宮で、きっと綺麗な器に盛られて、可愛いメイドさんが「どうぞ」って出してくれるわけでしょ。コンビニのプリンとは訳が違う。同じプリンなのに世界が違うだけでこんなにも輝く。異世界フィルターってすごい。現実のプリンは168円だけど、異世界のプリンは王宮の宝物。泣ける。

でもね、読み終わってスマホの画面を消すと、そこにあるのは冷めたカップ麺と薄暗い1Kの部屋なんですよ。プリンもドーナツもピザもない。あるのは明日の出勤と給料日まであと3日という現実だけ。……でもまあ、いいか。この作品を開けばいつでも異世界の王宮キッチンに行けるし、シャーリィの作る美味しそうな料理を眺められる。電子書籍って実質どこでもドアだよな。給料日になったらプリン買おう。コンビニの。それくらいの幸せは現実でも手に入るから。

見どころ④:「自分の得意なことで認められる」って社畜には眩しすぎる

シャーリィが料理という自分の得意分野で王宮に認められていく(であろう)この流れ、社畜にはちょっと眩しすぎるんですよ。だって私の仕事って、基本的に「ミスしなければOK」の減点方式じゃないですか。正確に処理して当たり前、間違えたら怒られる。でもシャーリィは違う。美味しいものを作れば作るほど加点されていく。これだよ、これ。人間が輝く仕組みってこうあるべきなんだよ。

ミカ先輩がこの前「うちの会社、褒める文化がなさすぎる」ってボヤいてたけど、本当にそう。私がどんなに完璧な月次報告書を作っても「お疲れ」の一言で終わる。でもシャーリィがプリン作ったら王宮が騒然とするんでしょ? この差よ。私も異世界に転生して、エクセルの知識で王宮を騒然とさせたい。「VLOOKUP!? なんだその魔法は!?」って言われたい。……いや、異世界でまでエクセル触りたくないな。やっぱり料理がいい。

結局のところ、「好きなことで生きていく」のリアル版が異世界でしか成立しないっていうのが、この世界のバグだと思うんですよね。シャーリィ、あなたの分まで私は現実で事務処理を頑張るから、あなたは王宮で美味しいもの作り続けてくれ。頼んだ。

このマンガはこんな人に刺さるはず

  • 仕事終わりに食べるコンビニスイーツだけが生きがいの人
  • 異世界転生するなら戦闘じゃなくて料理スキルがいいと思っている人
  • 給料日前のカップ麺生活に疲れた全ての社畜
  • 「自分の好きなことで褒められたい」と密かに思っている人
  • 深夜に飯テロマンガを読んで自爆するタイプの人
  • 王宮とかメイドとか、きらびやかな世界にちょっと憧れがある人
  • 月曜の朝がつらすぎて日曜の夜から現実逃避が必要な人

ユウの本音まとめ

読んでよかった。心の底からそう思える作品だった。異世界転生ものは数え切れないほどあるけど、武器が「料理」っていうだけでこんなにも平和で温かくて、お腹が空く作品になるのかと感心してしまった。チートスキルでモンスターを倒すのもいいけど、プリンで王宮を制圧するほうが私は好きだ。血の匂いじゃなくて、砂糖とバターの匂いがする異世界。最高じゃないですか。

シャーリィの「美味しいものがないなら自分で作る」という精神、地味にすごいと思うんですよ。文句だけ言って何もしない私とは大違い。私は「会社の空気が悪いなら自分で変える」なんて絶対思わないもん。「会社の空気が悪いから帰ってマンガ読む」が私のソリューションだから。でもまあ、シャーリィが頑張る姿を見て元気をもらえるなら、それだけで十分だ。

次の巻が出たら、給料日にプリンを買ってから読もうと決めた。マンガの中のプリンと現実のプリンを同時に味わう贅沢。それが私なりの王宮生活。現実は相変わらず1Kの部屋で、明日もタナカ課長の顔を見なきゃいけないけど。でもまあ、スマホを開けば異世界の王宮キッチンがある。そう思うだけで、月曜の朝がほんの少しだけマシになる気がするんだ。気がするだけかもしれないけど、それでいい。

今日のOL格言

チートスキルは要らない、プリンの作り方さえ知っていればどこでも生きていける。

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