有給取った平日。別に旅行に行くわけでもない。ただ「もう無理」ってなって、前日の夜に勢いで申請しただけ。布団から出る気力もなくて、カーテンも閉めっぱなし。こういう日にやることなんて、スマホでマンガを漁るくらいしかない。電子書籍アプリを開いて、おすすめ欄をぼんやりスクロールしてたら、目に飛び込んできたのが『転生貴族の異世界冒険録』だった。「神様、このステータスはやりすぎです!」っていう煽り文句。……やりすぎなステータス、私にもくれない?
タイトルに「貴族」って入ってるのが妙に引っかかった。異世界転生もので、しかも転生先が貴族。スライムとかじゃないんだ。最初から身分が保証されてるやつ。いいな。私なんて現実で平社員のまま30代突入してるのに。しかもアニメ化までしてるらしい。そこまで人気なら読んでみるかって、布団にくるまったまま1巻をポチった。そしたらもう、ページをめくる手が止まらない。有給の使い方としては最高に非生産的だけど、私の精神衛生には間違いなくプラスだった。
気づいたら昼を過ぎていた。朝ごはんも食べてない。でも心は妙に満たされている。こういう日があるから、なんとか社会人を続けられてるんだと思う。
今日のユウのため息 ── 美容・おしゃれへの無関心 ──

…まあ、愚痴はこのへんにして。今日の本題いくわ。
作品情報 ── 転生貴族の異世界冒険録

| 作品名 | 転生貴族の異世界冒険録 |
|---|---|
| 作者 | 夜州, nini, 藻 |
| シリーズ | 転生貴族の異世界冒険録 |
| ジャンル | ファンタジー, 異世界系, DMMブックス限定特典付き, アニメ化, コミカライズ |
要するにこういう話だ。主人公が異世界に転生して、神様から破格の加護——つまりチートスキルを授けられる。しかも転生先は貴族家。身分もスキルも最初から盛りに盛られている。あらすじには「自重知らずの少年」って書いてあるから、たぶんその力を惜しみなくぶっ放していくタイプだと思う。
いや、「自重知らず」って最高じゃない? 現実の私は自重しかしてない。会議で言いたいことも言わず、飲み会の二次会も「明日早いんで」って断り、有給すら「すみません」って謝りながら取る人生。この主人公は神様に盛られた力を遠慮なく使うわけでしょ。もうそれだけで眩しい。
一言でまとめると、「神様にえこひいきされた貴族の少年が、異世界で好き放題する話」。原作はWeb小説のコミカライズで、アニメ化もしてるくらいだから、この手のジャンルが好きな人にはたまらない作品なんだろうなって、あらすじの時点でもう伝わってくる。
見どころ①:「神様からの加護」という最強の福利厚生
この作品の設定で一番グッとくるのは、やっぱり「神様から破格の加護を受ける」っていう部分。異世界転生ものでチートスキルをもらう展開は定番中の定番だけど、「破格の」って強調されてるあたり、相当やばいレベルなんだろうなって想像できる。普通のチートじゃなくて、神様自ら「やりすぎた」って思うくらいのやつ。現実で言えば、入社初日に役員待遇で全部署フリーパスをもらうようなもんだと思う。そんなことある? ないよ。だから異世界がいいんだよ。
しかも主人公は「貴族」に転生してる。これがまたポイント高い。異世界転生って、だいたい最初は底辺からスタートするパターンが多いけど、この作品は最初から身分が高い。チートスキルと貴族の身分、両方揃ってるわけで。じゃあ何が物語を動かすのかっていうと、たぶんその力をどう使うか、周囲とどう関わるかっていう部分なんだろう。「自重知らず」って言われてるくらいだから、力を隠してコソコソするタイプじゃない。堂々とやりたい放題するんだろうなって思うと、もうそれだけでワクワクする。
タイトルに「冒険録」って入ってるから、貴族の屋敷でぬくぬくしてるだけじゃなくて、ちゃんと外に出て冒険もするんだろう。チートスキル持ちが冒険に出る。強すぎて敵が可哀想なやつだ。でもそういうのがいいの。現実では毎日スプレッドシートと格闘して、月末の締め作業に追われてる身としては、何も考えずに「つええ!」って言えるストーリーが一番の栄養剤なんだよ。
この手のジャンルの魅力って、努力の過程じゃなくて「最初から強い」ことの爽快感にあると思ってる。現実では努力しても報われないことばっかりだから、せめてフィクションの中では最初から勝ち確の人生を見せてほしい。この作品は、その欲望にど真ん中で応えてくれそうな設定だった。
見どころ②:自重しない主人公が眩しすぎて目が潰れる
あらすじに「自重知らずの少年」ってあるけど、この表現がもう最高に好き。自重しない人間って、現実では正直ちょっと面倒くさいタイプだったりするじゃない? でもフィクションの中では、自重しないキャラこそが一番魅力的。だって見てて気持ちいいから。会議で空気読んで黙る私の代わりに、この主人公は神様からもらった力を全開で使ってくれるわけだ。私の分まで自重しないでくれ、頼む。
異世界ものの主人公って、だいたい「前世は平凡だった」っていう設定が多い。この作品も転生ものだから、おそらく前世は普通の人だったんじゃないかと思う。普通の人が異世界でチートスキルを手にして、貴族として生まれ変わって、遠慮なく力を振るう。この「普通だった人が特別になる」っていう構図が、私みたいな平凡な会社員の心にぶっ刺さるんだよね。タナカ課長に「この資料、やり直し」って言われるたびに、私も異世界に転生して「自重知らず」って呼ばれたいって思ってる。
この作品はアニメ化もしてるくらいだから、きっと主人公以外のキャラクターも魅力的なんだろう。異世界冒険ものの定番として、仲間になるキャラとか、主人公に振り回される周囲のリアクションとか、そういうのが面白いパターンが多い。あらすじに「異世界狂想曲」って書いてあるし、主人公がやりすぎて周りがツッコむ系の展開は間違いなくあるんだろうなって。そういう掛け合いが楽しい作品って、読んでるだけで元気出るんだよね。職場のユナちゃんに「ユウさん、またマンガの話ですか」って呆れられるくらい、語りたくなるキャラに出会えたらいいなって思う。
見どころ③:「やりすぎ」な世界に溺れる爽快感
この作品のジャンル的な魅力は、なんといっても爽快感だと思う。「ステータスがやりすぎ」な主人公が無双する系の話って、読んでるとアドレナリンが出る。現実では何をやっても「ほどほどに」「バランスよく」「空気を読んで」って言われ続ける毎日だから、フィクションの中では「やりすぎ」が正義であってほしい。
異世界転生チートものの最大の魅力って、「強さに制限がない」ことだと思う。現実の仕事には必ず制約がある。予算、納期、人間関係、上司の機嫌。でもこの主人公は神様から加護をもらってるわけで、人間社会のルールなんか関係ない。破格のスキルで敵を圧倒する展開がありそうで、そういうのを読んでると日中に溜まったストレスが溶けていく感覚がある。ストゼロよりよっぽど健康的な発散方法だと思う。たぶん。
ただ、どれだけ爽快な展開を読んでも、スマホの画面を閉じたら私は30代の事務職OLなんだよね。神様の加護もないし、貴族でもない。明日になったらまたパソコンの前に座って、エクセルの数字とにらめっこする日常に戻る。でも、その「戻ってくる現実」があるからこそ、こういう作品がたまらなく輝いて見えるんだと思う。現実があるから、フィクションが刺さる。そういう関係性。
見どころ④:神様、私にも加護ください(切実)
「神様から破格の加護を受ける」って設定を見るたびに思うんだけど、現実の神様は不公平すぎないか。この主人公はステータス盛り盛りで貴族に転生してるのに、私はと言えば、毎朝満員電車に揺られて、タナカ課長の思いつき業務に振り回されて、月末の経費精算で目が死んでいくだけの日々。ミカ先輩に「ユウちゃん、顔色悪いよ」って言われても「そうですかね、ハハ」って笑うしかできない人生。神様、加護どころか試練しか与えてくれてないんだが。
でもね、こういうマンガを読んでると、不思議と月曜日を迎える覚悟が少しだけできるんだよ。主人公が異世界で好き放題やってるのを見て、私は現実で粛々とエクセルを叩く。ベクトルは真逆だけど、「まぁ、帰ったらあの続き読めるし」って思えるだけで、仕事のモチベーションが0.3くらい上がる。0.3。それでいい。社畜のメンタルなんて、それくらいの上げ幅でちょうどいいんだ。
同じように日曜の夜に絶望してる人、通勤電車で死んだ目をしてる人、こういうチート無双系マンガを一本ストックしておくことをおすすめする。私からの、ささやかな福利厚生情報です。
ユウの本音まとめ
正直、異世界転生チートものなんて山ほどあるし、「またこのパターンか」って思うこともある。でも『転生貴族の異世界冒険録』は、あらすじの時点でなんか潔いんだよね。「神様、このステータスはやりすぎです!」って、もう隠す気ゼロ。最初から最強ですよ、って堂々と宣言してる。この潔さが好き。変に「実は弱点が……」とか言わないでほしい。やりすぎなまま突っ走ってほしい。
アニメ化もしてるし、シリーズとして続いてるっぽいから、気に入ったらしばらく楽しめそうなのもありがたい。有給の日に一気読みしたけど、次の巻も気になって仕方ない。たぶん次の残業帰りには、帰りの電車で続きを読んでると思う。いや、残業しないで定時で帰って読みたい。無理だけど。
現実では神様の加護なんてもらえないし、貴族にも転生できない。でも、こういうマンガがスマホの中にあるだけで、明日もなんとか出社できる気がする。布団の中の異世界旅行。それが私にとっての、ささやかな加護みたいなもんだ。
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