残業後、終電間際の電車で吊り革にぶら下がりながらスマホを開いた。今日は月末の締め作業で、タナカ課長から3回やり直しを食らって、もう脳みそが溶けかけている。何も考えたくない。ただ指先だけが勝手に電子書籍アプリを開いて、おすすめ欄をスクロールしていた。そこで目に飛び込んできたのが『世界最強の魔女、始めました』。サブタイトルに「攻略サイトを見れる」って書いてある。……攻略サイト? 異世界でインターネットが使えるってこと? なにそれ、ずるくない?
いやでも待って、と。私だって毎日「Excelの関数 使い方」とか「上司 理不尽 対処法」とかで検索して生き延びてるわけで。攻略サイトがなかったら私の社会人生活とっくに詰んでるんだわ。そう思ったら妙に親近感が湧いて、気づいたら1話を開いていた。そしたらもうダメ。電車を降りて、コンビニでストゼロを買って、部屋に帰って、風呂も入らずに読み続けていた。終電で拾った一冊が、こんなに楽しいとは思わなかった。月末の疲れた脳にはこういう「なんも考えなくていい爽快さ」が沁みるんだわ。
今日のユウのため息 ── 将来への不安・恋愛の枯渇 ──

…まあ、愚痴はこのへんにして。今日の本題いくわ。
作品情報 ── 世界最強の魔女、始めました 〜私だけ『攻略サイト』を見れる世界で自由に生きます〜

| 作品名 | 世界最強の魔女、始めました 〜私だけ『攻略サイト』を見れる世界で自由に生きます〜 |
|---|---|
| 作者 | 戸賀環, 坂木持丸, riritto |
| シリーズ | 世界最強の魔女、始めました 〜私だけ『攻略サイト』を見れる世界で自由に生きます〜 |
| ジャンル | バトル・アクション, 異世界系, ファンタジー |
要するにこういう話だ。主人公のローナちゃんは、スキル発現で「最弱クラス」の烙印を押されて追放されてしまう。異世界の追放もの、来たな……と思いきや、そのスキルの正体がぶっ飛んでいる。なんと【インターネット】。この世界の「攻略サイト」が見えるSSSランクのチートスキルだったのだ。攻略うぃき、ってローナちゃんも困惑してるけど、私も困惑している。
で、冒険を始めたら即・最強武器を発見して、あっという間に世界を混乱に陥れる存在になっちゃうと。本人は「平和に自由に生きたいだけなのにいぃ……!」って嘆いてるらしい。一行でまとめると、「最弱と思われた少女が、攻略サイトという現代人最強の武器で異世界を無双するハチャメチャファンタジー」。うん、深夜のストゼロと相性抜群の設定だわ。
見どころ①:「攻略サイト見れます」←このスキル、天才すぎん?
異世界チートものってもう山ほどあるじゃないですか。剣が強い、魔法が強い、ステータスがバグってる。でもこの作品のチートスキルは「インターネットが使える」。これ、設定だけで優勝してない? だって私たちが日常的にやってることそのものなのよ。分からないことがあったらググる。それが異世界では最強スキルになるっていう発想が、もう好き。
しかもただ強いだけじゃなくて、「攻略サイト」っていうのがまた絶妙。RPGやってて詰まったときに攻略サイト見る、あの感覚。「このボスの弱点は?」「最強武器の入手場所は?」って調べて効率よく進める、あの快感。それを異世界の冒険でやってるってことでしょ? つまりローナちゃんは、私たちゲーマーが攻略サイト片手にプレイしてるのと同じことを、リアルの異世界でやっている。これ、めちゃくちゃ感情移入しやすいんだわ。
あと、あらすじを読む限り「冒険開始→即・最強武器発見→世界を混乱に陥れる」っていうテンポの良さもたまらない。じわじわ成長する系も嫌いじゃないけど、月末の残業明けの脳みそには、このスピード感がありがたい。考えなくていい。ただ「すげー!」って読んでいれば気持ちよくなれる。異世界マンガに求めてるのは、まさにこういうことなのよ。
そしてこの手の「本人は平和に暮らしたいのに巻き込まれる系」、好きなんだよなあ。ローナちゃんが望んでるのは「自由に生きること」であって、世界征服でも復讐でもない。ただ自由に、穏やかに生きたい。……ローナちゃん、それ私と同じ願いだよ。私もただ定時に帰って穏やかに暮らしたいだけなのに、なぜか月末に地獄を見ている。
見どころ②:ローナちゃん、私の代わりに自由に生きてくれ
ローナちゃん、最弱スキルだと思われて追放されてる時点でもう応援するしかない。職場で「使えない」って思われてる側の人間として、これは他人事じゃないのよ。私だって入社当初、タナカ課長に「その資料の作り方じゃ話にならない」って言われて、給湯室で泣いたことある。評価されないって、本当にしんどい。だからローナちゃんが追放された後に実は最強でしたってなる展開、もうそれだけでストゼロが美味くなる。
あらすじから察するに、ローナちゃんのキャラクターって「明るくて前向きだけど、ちょっとドジ」みたいなタイプなのかなと思う。「攻略うぃき?」って困惑してるあたり、天然っぽさもある。こういう主人公って、読んでて疲れないのがいいんだよね。重い過去を背負って復讐に燃える系ももちろん好きだけど、深夜に読むなら「あかるくたのしく激やばバトル」のほうが精神衛生上よろしい。
それにしても、ローナちゃんを追放した側の人間たちがどんな顔するのか、あらすじの時点で楽しみすぎる。最弱だと思ってたやつが世界最強になっちゃうわけだから。うちの職場にもいるんだよなあ、人の実力を見る目がないくせに偉そうにしてる人。タナカ課長とは言わないけど。……いや、タナカ課長のことだけど。ローナちゃんを追放した連中、タナカ課長と同じ匂いがする。ページをめくるたびに「ざまあみろ」って心の中で叫べそうな予感がひしひしとする。
見どころ③:ボス戦も人生も、攻略サイトがあれば怖くない(嘘)
この作品、ジャンル的にはバトル・アクションなんだけど、その爽快感がとにかく気持ちいいタイプだと思うんだよね。攻略サイトで弱点を調べて、最強武器を手に入れて、圧倒的な力で敵を倒す。このプロセスって、ゲームで攻略情報見てサクサク進めるあの快感と同じだと思う。「正攻法じゃなくても、勝てばいい」っていうのが痛快なんだわ。
現実の仕事だって、攻略サイトがあったらどれだけ楽か。「タナカ課長の機嫌が悪い日の対処法」「月末締めを30分で終わらせる裏技」「飲み会を断る最適解」……全部検索できたら、私もSSSランクの会社員になれるのに。ローナちゃんが攻略サイトで世界を無双してるのを見ると、「ああ、情報って最強の武器なんだな」としみじみ思う。実際、仕事でも「ググれる人」と「ググれない人」で成果が全然違うし。
でもまあ、現実には「人間関係の攻略サイト」なんて存在しないし、ミカ先輩が急に不機嫌になる理由も検索では出てこない。だから私は今日もローナちゃんの無双を眺めながら、ストゼロを飲んで寝るのだ。攻略サイトのない現実を、攻略サイトのあるマンガで癒す。なんか矛盾してるけど、それが限界OLの生存戦略ってやつよ。
見どころ④:「最弱認定からの逆転」、社畜に刺さらないわけがない
ローナちゃんの「最弱スキルだと思われて追放→実は最強でした」って構図、会社員にとって一番刺さる展開だと思うのよ。だって私たちも日々「評価されてない」って感じながら働いてるわけで。「お前のスキルは最弱クラスだ」って言われたら、「いやそれ、あんたが私の能力の使い方を知らないだけでしょ」って言いたくなること、ない? 私はある。毎週ある。
しかも「私はただ平和に自由に生きたいだけなのにいぃ」っていうローナちゃんの叫び、月曜の朝の私のセリフとほぼ同じ。私もただ穏やかに暮らしたいだけなのに、なぜかタナカ課長のExcel資料を直し、ミカ先輩のシフト調整に巻き込まれ、ユナちゃんの相談に乗っている。誰か私にもSSSランクスキルをくれ。転職サイトじゃなくて攻略サイトを。
同じように日々の仕事に消耗してる皆さん、このマンガは深夜のサプリメントです。飲んでも体は回復しないけど、心はちょっとだけ軽くなる。
ユウの本音まとめ
いやー、この作品、タイトルとあらすじの時点で完全に「好き」だった。「攻略サイトが見えるスキル」っていうアイデアが秀逸すぎるし、ローナちゃんの「平和に自由に生きたいだけなのに」っていうスタンスも最高。あかるくたのしく激やばバトル、まさにそれを求めていた。月末の残業で溶けた脳みそに、余計なことを考えさせずに「楽しい!」だけを注入してくれる。
読んでよかったかって聞かれたら、即答で「よかった」。難しい伏線とか重いテーマとか、そういうのは元気なときに読む。今の私に必要なのは、圧倒的なスピード感と爽快感と、「最弱と思われたやつが実は最強でした」のカタルシス。この作品はそれを全部持ってる。続きが出たら、たぶん仕事中にトイレで読む。ごめんなさいタナカ課長、でもローナちゃんの冒険のほうが月末の締め作業より大事なんです。
現実には攻略サイトもチートスキルもないけど、こういうマンガがスマホの中にあるだけで、明日も会社に行ける気がする。気がするだけかもしれないけど、その「気がする」で人間は生きていけるんだよ、たぶん。

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