事故で全てを奪われた妻が、自分を監視し続ける夫とその一族に牙を剥く復讐劇。信じていた日常が全て嘘だったと知った時の、底知れない怒りに共感したい人におすすめ。
帰宅後のシンクに広がる絶望と一人きりの虚無

ドアを開けた瞬間に漂う、数日間放置した生ゴミと湿気の混じった嫌な匂い。シンクの中にはカピカピに固まったカレーの鍋と、底に黒い輪がこびりついたマグカップが山積みになってる。洗わなきゃいけないのは分かってるけど、体が鉛みたいに重くて指一本動かしたくない。結局、洗濯機の乾燥機能が終わったまま放置されてるシワシワの山から、明日のハンカチを引っ張り出して今日の家事は終了。
SNSを開けば「丁寧な暮らし」なんて言って、ピカピカのキッチンでハーブティーを淹れてる同年代がいる一方で、私は一人で暗い部屋の中、ストゼロのプルタブを開けるだけ。この静まり返った部屋で感じる、社会の歯車から外れて誰にも必要とされていないような圧倒的な孤独感が、冷えた炭酸と一緒に喉を焼く。
こんなクソみたいな現実を忘れるには、自分よりさらに悲惨な、他人の人生が音を立てて崩壊していく様を覗き見して、ドロドロの感情に浸るのが一番のデトックスになる。
今日のデトックス用マンガ
| 作品タイトル | 監視夫を駆除するまで |
|---|---|
| 作者 | siosoy・雪村こはる・RED SEVEN |
| 出版社 | リバース |
献身的な夫の正体が人殺しの隠蔽役だったなんて
主人公の彩葉は、事故で両親を亡くして自分も車椅子生活。でも、医者の旦那・蒼都が献身的に支えてくれるっていう、一見すれば「悲劇の中の救い」みたいな状況から物語は始まる。
ところが、隠れてリハビリを続けて歩けるようになった彼女が目撃したのは、信じがたい裏切りだった。なんと、彼女の両親を殺した事故の犯人は義父で、夫はその罪を隠蔽するために彼女を監視していただけだったんだよね。
しかも婚姻届は受理されてなくて、旦那には別に妻子がいるとか、もうクズのフルコースすぎて笑えてくる。彩葉を「二度と歩けない」と騙して家に閉じ込めていたのも、全部自分たちの都合。
何もかもを奪った男の息子と一緒に暮らしていたと知った彩葉の絶望と、そこから湧き上がる殺意。この家族をどうやって「駆除」していくのか、その序盤の不穏な空気がたまらない。
偽りの愛で塗り固められた地獄から立ち上がる強さ
まだ読み始めたばかりだけど、一番ゾッとしたのは「愛してる」って言葉を吐きながら、裏で冷徹に彼女を管理していた旦那の二面性。
社会に出れば、表向きは善人面して裏で人を陥れる奴なんて腐るほどいるけど、この作品の夫はその究極系。信じていた世界が全部偽物だったと気づいた時の、彩葉の冷めきった瞳がめちゃくちゃ格好いいし、同じ女性としてゾクゾクする。
私みたいな限界OLは、せいぜい上司に嫌味を言われる程度だけど、彩葉は人生そのものを奪われてるからね。
他人の修羅場を特等席で眺めてると、自分の今の状況がまだ平和に思えてくるから不思議。彼女がこの「監獄」からどうやって這い上がり、クズどもを地獄に叩き落とすのか、その復讐の幕開けに期待しかない。

このマンガはこんな人に刺さるはず
- 信じていた人に裏切られた経験がある人
- クズ男が徹底的に追い詰められる様を見たい人
- 現実の理不尽を、強烈な復讐劇で上書きしたい人
どん底から這い上がる女の執念で明日を凌ぐ
家事が溜まっていようが、明日も仕事が待っていようが、このマンガを読んでる間だけは、彩葉の復讐心とシンクロして現実を忘れられる。
自分を騙し続けていた奴らを一人ずつ駆除していくカタルシスは、冷え切ったストゼロよりも確実に私の心を潤してくれる気がする。
まだ物語は始まったばかりだけど、この先どんなドロドロが待っているのか楽しみでしかない。
理不尽な毎日に心が死にかけてるなら、この圧倒的な執念の物語を覗き見して、少しだけ毒を抜いてみるのも悪くないよ。気になったらチェックしてみて。

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